あなたが崇敬(すうけい/あがめうやまうこと)しておられる神社の入口にはなにがありますか?
ほとんどの神社には、入口に「鳥居(とりい)」が設置されているはずです。
なかには、鳥居ではなく門が置かれているところもあります(「楼門(ろうもん)」といいます)。
もくじ
1. 鳥居はなんのためにあるの?
鳥居は、どのような目的で置かれているのでしょうか。
鳥居のかたちを見ると、入口のようにもみえますね。
実はそのとおりでして、鳥居の向こう側は神さまがおられる領域(「御神域」という)、鳥居の手前(つまりこちら側)はわたしたち人間が生活する領域となっています。
つまり、鳥居は、御神域と人間の領域とを区切る境界の目印であり、御神域への入口でもあるわけです。
また、多くの鳥居には、御神域に不浄なものが侵入することを防ぐ役割、あるいは、強い力を持つものをその向こう側の領域に封じ込める役割が与えられています(これらの役割・機能を「結界」(けっかい)といいます)。
このように、鳥居は重要な意味をもっているのです。
2. 鳥居が複数ある場合も
大きな神社ともなると、参道の途中に複数の鳥居が置かれていることがあります。
鳥居が複数存在する場合には、一番外側のものを「一の鳥居」、その次のものを「二の鳥居」…と呼びます。
鳥居が複数ある場合には、すべての鳥居の前でごあいさつができるとより丁寧です。
3. 御神域へ立ち入る際にはあいさつが欠かせない
わたしたちが住む世界は、さまざまな罪や災い、悲しい出来事などに満ちた「穢れ(けがれ)」の多い世界です。
神社参拝とは、穢れの多い世界に住むわたしたちが、清浄に祓い清められた聖域におじゃまして神々に対面を求めることにほかならず、無断でズカズカと入り込むことは許されません。
そこで、まずは入口にあたる鳥居の前で神さまにごあいさつをする必要があるのです。
あいさつとはいっても、鳥居の手前で一旦立ち止まり、鳥居の向こうにおられるであろう神さまに向かって軽く一礼し、心の中で「○○神社の大神さま、おじゃまいたします」と唱えることができれば十分です。
鳥居の意味と、神社参拝の最初に鳥居の前であいさつをすることの大切さをご理解いただけたでしょうか。
鳥居の前であいさつを済ませたら、参道を進みましょう。
神社参拝(一般参拝)の作法をまとめました。
👉 初詣に!記念日に!神社参拝の作法まるわかりガイド〈一般参拝編〉