7月・8月は霊魂の活動が非常に活発になります。お盆には死者の尊厳にも思いをはせ、敬意を持って過ごしましょう。

お願いごとはしちゃダメ?神社参拝の要「拝礼作法」をマスターしよう

手水舎でのお清めを終えたら御神前へ進み出ましょう。

あなたは、このときのために入念な準備をしてきました。

あとはひたすら謙虚な気持ちで大神さまと向き合えば大丈夫です!

1. 拝殿では常に心の中の静けさを保つ




初詣シーズンなどで参拝客が順番待ちをしている場合は、心静かに自分の順番が来るのを待ちます。

拝殿前では私語を慎み、他の参拝客が気持ちよく参拝できるよう協力しましょう。

また、車イスに乗っておられる人や体に障害を持っておられる人が参拝に苦労されているようなことがあれば、あなたにできる範囲で構いませんので、声かけや手助けをすることも大切です。

 

それでは、拝殿での所作について、順にご説明します。

2. まずはごあいさつの一礼から

神社の社殿は、本殿と拝殿から成ります。

通常わたしたちがお参りをする場所は、拝殿の外側(お賽銭箱が置かれているところ)です。

 

拝殿(御神前)では、帽子、サングラス、手袋は外します。

他の参拝客の邪魔にならず、また防犯上問題がないようであれば、傘やカバンは拝殿の地面(足元)に置いても構いませんが、できるだけ肩や腕にかけるなどしておくことをおすすめします。

このとき、手荷物を拝殿の手すりや階段に置いたり引っ掛けたりしてはいけません。拝殿は荷物置き場ではありません。

※ 神社参拝のときは、できるだけ不要な荷物を持たないことをおすすめします。

 

さて、あなたのお参りの順番がやってきました。

まずは拝殿の奥、御祭神がおられる本殿に向かって軽く一礼しましょう

社殿の作りが特殊で本殿の方向や位置がわからない場合は、拝殿の中に見える祭壇や祭壇に置かれた鏡に向かって一礼されればよろしいです。

 

このときの礼は、上体を45度ほど前に倒します。

※ この礼のことを「揖」(ゆう)といいます。これまでに「軽く一礼する」と表現した部分はすべて揖を意味しています。

 

そして、一礼するときには、心の中で構いませんので、「本日はご縁をいただきありがとうございます。おじゃまいたします」というような意味の文言を述べましょう。

3. お賽銭は静かに入れる

それでは、賽銭箱にお賽銭を入れましょう。

お賽銭の額については、「初詣に!記念日に!神社参拝の作法まるわかりガイド〈事前準備編〉」を参考になさってください。

 

お賽銭は賽銭箱の上まで持っていき、できるだけ静かに投入します

箱の上にお金をそっと置くようなイメージです。

また、お賽銭(お札)を封筒に入れて持参された場合は、それを投げ込むととんでもないところに飛んでいくこともあります。なおのこと静かに確実に賽銭箱に差し入れましょう。

 

お賽銭を勢いよく投げ込む人がいますが、これはよくありません。

もしあなたが御祭神なら、お金を投げつけて「ご利益をよこせ!」という人を見てどう思うでしょうか?

※ お賽銭の箱が遠くにあり、手で差し入れることができないという場合には、例外的にお賽銭を投げ込んでも構いません。ただし、できるだけ静かに丁寧に投げ入れるようにします。決してお金を投げつけてはいけません。

※ 神社によっては賽銭箱ではなく、別の賽銭受領方法が用意されていることもあります。

4. 鈴を鳴らす

もしも拝殿に大きな鈴などが吊るされている場合には、お賽銭を入れたあとにひも(麻で作られた縄だったり、五色や紅白のひもだったりします)を揺すって音を鳴らします。

鈴は、その音色によってその場と参拝客を祓い清め、御祭神のお出ましを乞うために設けられています。

5. 拝礼の基本型は二拝二拍手一拝

さあ、いよいよ神社参拝のクライマックスともいうべき御祭神への拝礼です。

ここでは、神社神道の拝礼の基本型である二拝二拍手一拝(にはいにはくしゅいっぱい/再拝二拍手一拝ともいう)について説明します。

※ 「拝」とは深いお辞儀、「拍」とは手のひらを打ち鳴らすこと(俗にいう「かしわで」)です。

 

  1. 姿勢を正しく整えて立ちます(いわゆる「気をつけ」の姿勢です)。体の前方で手を軽く組んでいても構いません。
  2. 背中を丸めないように注意しながら、上半身を前方へできるだけ直角に(目標は90度)曲げてお辞儀をします。これが「」の姿勢です。これを2回行います(これが「二拝」です)。
  3. 体を起こして再度正しく立ち、胸の前で一度軽く両手をあわせてから手を2回叩きます(これが「二拍手」です。手を叩く所作のことを「かしわでを打つ」といいます)。心を落ち着かせてから、両手を大きく広げてゆっくりと2回手を打ちましょう。なお、通常の神社参拝の場合にはしっかりと音を立てて大丈夫です
  4. 両手をおろし(「気をつけ」の姿勢もしくは体の前に手をおろす)、もう一度上半身を直角に曲げてお辞儀をします(これが最後の「一拝」です)。

 

ひとつひとつの所作は、慌てずゆっくりと、丁寧に心をこめて行いましょう。

※ ほとんどの神社では二拝二拍手一拝をマスターしておけば困ることはありません。ですが、神社によってはいわれにより独特の型が伝えられているところもあります。たとえば、出雲大社では、二拝二拍手一拝ではなく二拝四拍手一拝の型で参拝するしきたりがあります。

6. お祈りのとき、手はどうする?

仏教寺院(お寺さん)にお参りしたとき、わたしたちは仏様に向かって両手を合わせてお祈りをします(「合掌」の型)。

しかし、神道では合掌スタイルをとることは一般的ではありません。

拍手をする前に両手の手のひらを合わせていったん合掌に近いかたちを作りますが、打ち終わった手は体の側面(横)か前側におろすことが多いのです。

 

拍手をしたあとにそのまま合掌スタイルでお祈りをされる方をよく見かけます。

これは、御仏前でのお祈りの作法を混同して御神前でも手を合わせておられるケースが多いものと推察します。

もっとも、神職さんの養成課程で使われる神道の礼拝手順書の中には、拍手の後に合掌の型による礼拝をするようにと書かれたものもあるそうですから、御神前での合掌礼拝も決して誤りではないと考えます。

 

とはいえ、一番大切なのは御祭神に向き合うときの心のありようです。

お祈りのときに手を下げていようと合掌していようと、御祭神に対する深い敬意と感謝の心を伴っているかぎり、すべての礼拝が尊く美しい行為であることは疑いようがありません。

7. 祈りを捧げるタイミングと時間

さて、御祭神へのお祈りは、二拝二拍手一拝のどの部分で捧げればよいのでしょうか。

 

その答えは、二拍手の後一拝の前、つまり2回目の柏手を打って最後の深いお辞儀をする前です。

もし、参拝客が多くて後がつかえているような場合でしたら、最後の一拝のお辞儀をしながらお祈りを捧げても大丈夫です。

※ わたしの場合は、拍手を打ち終えたら両手をおろしておへその前あたりで軽く手を組み、ごく軽く頭を下げてごく短時間御祭神に祈りを捧げ、それが終わったら最後の一拝(深いお辞儀)をして拝殿を退去します。

 

参拝客が少なくて誰にも迷惑がかからない状況であれば拝殿でゆっくりお祈りをされても構いません。

しかし、参拝客が多数ひしめき合って順番待ちの行列ができているような状況であれば、お祈りの時間は長くても10秒程度までにとどめ、次の人に順番を譲りましょう。

御祭神は、こうして御神前に進み出るまでにあなたがしてきた参拝のための準備や、御神前と神社に対するあなたの敬意、あなたの他者に対する心がけ等々、この神社参拝にかかわるあなたのすべてを見ておられます。

御神前で多くを述べようとしなくても大丈夫ですし、お祈りの言葉がたりなかったのではないかなどと心配する必要もありません。

 

知足さんいわく、大神さまはすべてを知っておられるとのことです。

8. お願いごとをしてはならない

わたしは知足さんから、御祭神への拝礼の際に決してお願いごとをしてはならないと徹底的に指導されてきました。

知足さんによると、お願いごとをするというのは不足の承認であり、それは自分自身を否定し、ひいては大神さまと大宇宙そのものまでを否定することになる大変な過ちであるとのことです。

そして、知足さんは、御神前では、自分が今日こうしてここにやって来ることができたことをはじめ、すべてに感謝する姿勢を徹頭徹尾貫くことが大切であり、それだけで神社参拝の目的は完全に果たされると説いています。

9. ほかの参拝客への配慮も大切

あなたは今日、来るべくしてお参りへとやってきました。

そして、それは、他の参拝客の人々にとっても同様です。

 

今日という日、この場所で出会うのもなんらかのご縁があればこそ。

この瞬間に神社に集うすべての人々が気持ちよくお参りを成し遂げることができるように、他者に対してできるかぎりの配慮・心遣いをいたしましょう。

※ 知足さんは、常々「譲るこころ」の大切さを説いており、「自分だけ良ければそれでよい」とする考え方はおよそ神とは相容れぬ魔のしわざであるといっています。

 

神社参拝(一般参拝)の作法をまとめました。

👉 初詣に!記念日に!神社参拝の作法まるわかりガイド〈一般参拝編〉

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